果物三昧の日々3
しきたり上、青果物卸売市場を経由して店頭に出れば立派な商品だ。
巨峰は二流品や三流品でも、どぎつい酸みがないので、けっこう食べられる。
もちろん甘みは落ちる。
これが巨峰の品種固有の風味だ、というのを覚えるには、近在で巨峰の花 種を熱心に栽培している農家から、現物で教えていただくのがいちばん的確だ。
巨峰は五月になると青果物店やデパートで売っている。
五月から八月の中ごろまでのものは促成栽培である。
普通の栽培(露地栽培)をした木の成熟期は、西日本の暖かい地方では八月下旬からである。
また、年平均気温が一二度くらいのような、やや寒い地方では九月上旬からである。
だから地方地方で露地物が出盛る時の値段が、巨峰の正味値段と思っておいたらよい。
巨峰の果房の香りは、「マスカット・オブ・アレキサソドリア」のような芳香とは違う。