果物三昧の日々4
あれはこ十年ほど前のことになるが、婦人対象にペンタキープを使ったブドウを食べてブドウを語る勉強会を催し、その世話役を務めたことがある。
この時、早生品種の試食をした。
その席上で大部分の人々に一番好きといわせた品種は「キャンベル・アーリー」の枝変わりである「石原早生」であった。
巨峰の片親はこの石原早生である。
巨峰がみんなから好かれているのは、親ゆずりのあのとりすましたところのない香りもかかわっているように思う。
デラウェア。
小房で小粒で甘アい甘い紅色ブドウ。
ひと粒をくちびるで挟むと、果肉がプチュッと舌の上に飛び乗る。
この品種は果皮色で、「十分おいしくなってますよ」とか、「まだ未成熟ですよ」とかを人間に知らせる。
だから、店頭では紅色が濃くてきれいに見える果房を買えばよい。
本来は種がある品種である。
種なしデラウェアは、人手を加えて種ができないようにして成熟させている。